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皮膚科

湿 疹

皮膚炎(赤くかゆい皮膚病変)

皮脂欠乏性湿疹

皮膚掻痒症(皮膚がかゆい)

手荒れ(手湿疹)

マスク荒れなど

湿疹、いわゆるかゆみの生じる皮膚の病気ですが、特殊な例を除いて、ほとんど皮膚のバリアがくずれたためにおこることが多いです。かゆみがあると人間は掻いたり、たたいたり、つねったり、しますから、そのために皮膚のバリアのくずれをひきおこし、湿疹に進行します。

一般的には、皮脂欠乏性の湿疹は老人になるとおこることが有名ですが、実際は、若い人でも、空調、過剰な化粧、マスクの影響で皮膚のバリアの障害が引き起こすことがあります。

治療は、どのような痒みでも、掻かないこと。保湿することが重要です。もちろん痒みついては、場所に見合ったかゆみ止めのステロイドの外用やかゆみ止めの内服を行いますが、何よりも、掻かないこと。保湿することが大事です。

乳児湿疹

生まれてまもないあかちゃんは保湿度の高い皮脂の分泌が悪いと考えられています。したがって、皮膚のバリアがくずれやすいです。さらに、赤ちゃんは新陳代謝が多く、オムツをしていることや汗の影響などから湿疹ができやすい状態です。

日頃の保湿によるスキンケアと症状が強い場合は弱いステロイドなどで改善することが多いです。

また、症状がアトピー性皮膚炎の初期である場合もあります。その場合でも、適切なスキンケアが重要です。

にきび

尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)

尋常性毛瘡(顎ひげのまわりのにきび)

毛包炎(手や足にできたにきび)

にきびは毛穴に皮脂が詰まり・その結果、皮脂の影響でにきび菌が増殖して炎症を引き起こすことが疾患です。通常皮脂の分泌が増えた状態で起こります。

男性や思春期の女性は男性ホルモンが分泌されることが内因になります。また20歳ごろ以降の女性に生理前に増えるニキビができることがあります。これは黄体ホルモンの増加が内因と考えられます。男女、年齢問わずできるニキビはストレスのホルモンが関与していると考えられています。

いずれも、内因を除去することはできないので、にきびの治療の主体は毛穴のつまりをとることと感染のコントロールをすることになります。外用剤の進歩はめざましく効果のある外用剤が複数ありますので、それによる治療を継続することになります。そのほか、漢方薬やビタミン剤などの内服薬も処方することがあります。18歳以下の方は可能であれば保護者と受診していただけるとありがたいです。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の考え方ですが、個人により症状のバリエーションが強いので一概にいうことはできませんが、基本的には皮膚のバリア機能の異常がおこっていると考えてください。

一番大切なのは、保湿剤を頻回に塗り、皮膚のバリア機能をいい状態に保つことです。次にかゆみのコントロールですが、症状の強い部分には皮膚科学会のガイドラインに沿いステロイドの外用を行います。

最近はプロアクティブ療法なども推奨されています。15歳以上の方にはステロイド以外の外用剤が新しくでており今後も進歩すると思います。また、痒みが強く、どうしても掻いてしまう方は抗ヒスタミン剤や漢方薬の内服も選択肢としてあります。重度な方は、大きな病院に紹介して、生物学的製剤などの治療を考慮することもあります。

水虫(足白癬)

爪白癬

いんきん(股白癬)

カンジダ症

いわゆる“かび”(真菌)が原因で、足の水虫は日本人の3分の1がかかっているといわれています。特に糖尿病のあるかたは、水虫の炎症から足が大変な事態になってしまうこともあるのでしっかり水虫を治しましょう。

通常は塗り薬ですが、水虫のタイプや菌の種類によっては、飲み薬を使うこともあります。爪水虫に関しては、最近は、効果のある外用剤が2種類あり。その処方を行います。場合によっては内服剤も検討することがあります。

とびひ

伝染性膿痂疹

正式には伝染性膿痂疹と呼びます。子供さんに多い病気ですが大人にも時々みられます。皮膚のバリアが弱い方に起こることが多いようです。細菌の毒素で皮膚に水ぶくれや皮膚がじゅくじゅくしてきて、触ると離れたところに広がります。

とびひは適切な抗生剤の飲み薬で治療します。最近は治りにくいとびひがあります。治った後は、保湿剤を塗ることも重要です。溶連菌が原因の場合は腎炎にならないようにお薬を長めに飲む必要があります。

みずいぼ(でんせんせいなんぞくしゅ)

正式には伝染性軟属腫といいます。ポックスウイルスが原因と考えられています。

どちらかというと皮膚のバリアの弱い子供さんに多いですので、うつらないように日頃の保湿剤のケアが重要です。治療ですが、基本的には5.6歳ごろまでには、自己の免疫で排除されると考えられています。

麻酔のシールをはりピンセットでつまびく治療が行われていますが、子供をおさえつけるなどしなくてはならず、当院では、基本的には行っていません。数が多くなりすぎた場合は、液体窒素やモノクロール酢酸を塗布するなどを行います。

自費になりますが、水いぼ用のクリームも取り扱っています。法定伝染病ではありませんので、プールなどに関して、社会的制限はうけても、医学的には制限はありません。

蕁麻疹(じんましん)

原因は、食べ物や、暑さ寒さなどの温度、また汗と関係がある場合もあります。またストレスや精神的な疲れが原因の場合も多いです。原因がはっきりしているものは、その原因を避けることが何より重要です。短期的に内服治療を行います。

実は、原因が分からないじんましんのほうが多く、慢性蕁麻疹と言われ、平均罹病期間は2年とも5年ともいわれています。その場合は飲み薬でじんましんをしっかり抑えていくことが重要で、そのこと自体が治療になります。なかなかとまらない場合は、各種の薬を組み合わせて飲んでいただくことで治療できます。

稀に、蕁麻疹に似た血管炎が背景にある場合があります。生検など専門的な評価がいる場合は大きな病院を紹介いたします。

いぼ

尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)

尖圭コンジローマ

ウイルスによるいぼ(ダーモスコピーという検査でウイルスかどうか分かります)は液体窒素で固めてしまう治療が一般的ですが、なかなか治癒しないものは、ヨクイニンを飲んでもらったり、痛みの少ない塗り薬(モノクロロ酢酸)を使ったりします。レーザーや剥ぎ取り法などの外科的処置が必要となる場合もあります。

外陰部にできたいぼは、尖圭コンジローマとして治療可能です。液体窒素もしくはベセルナという外用剤による治療を行います。

うおのめ

たこ

うおのめやたこは、はさみで削ったのち、予防的な塗り薬をぬってもらうことで痛みを楽にすることができます。ただし、1-2ケ月程度でまた、できますので、治療を継続しなければなりません。

根本的には、靴、特にハイヒールなどをはいていたことによる骨の変形、加齢による足底の筋肉が弱くなるや膝や股関節の骨の変形や痛みによる無理な歩行など、足全体の多様な原因で、足の縦向きのアーチと横向きのアーチが崩れることで、本来の加重部位でない皮膚で荷重をうけることになることが原因です。

足底板の作成や靴選びなども重要です。その場合は信頼できる整形外科の先生を紹介します。

かんせん(尋常性乾癬)

アトピーと並ぶ慢性皮膚病の代表です。ビタミンD3の塗り薬や症状の強い方は飲み薬と組み合わせて治療していきます。紫外線治療も有効です。ただし、紫外線治療は当院では行っていません。

また最近は特に症状の強い方で、生物学的製剤という注射の治療が大きな病院で可能になりました。高額で、感染症などのリスクもありますので、ご希望の方はご相談ください。信頼できる大きな病院を紹介いたします。

円形脱毛

ストレスが原因のことも2割程度はあるといわれています。程度の軽いものから全身の毛が抜けてしまう重症のものまで様々です。多くは程度の軽いもので、飲み薬や塗り薬でほとんどが1年以内に治ります。重症のものはステロイド大量療法が必要になる場合もあり、患者さんによっては専門病院を紹介いたします。

蜂窩織炎(ほうかしきえん)

蜂窩織炎は皮膚に細菌が入っておこる感染症です。足の水虫からおこることや小さな傷から起こることがあります。

最近の内服の抗生物質は効果的ですので、できるだけ内服治療します。重症な方や糖尿病などの基礎疾患のある方は、大きな病院での入院加療が必要になることがあります。

単純性ヘルペス

ヘルペスは、自分のもっているウイルスが増しょくしておきる病気で、口の周りや外陰部にできる単純ヘルペスが有名です。通院でウイルスを退治する薬の内服をします。重症で入院が必要な場合は大きな病院を紹介いたします。

帯状疱疹

一般的には、高齢者がなるといわれていますが、若年者でもなります。

幼少時にかかった水痘(水疱瘡)のウイルスが原因です。治ったと思われたウイルスは体のどこかの神経の中に潜伏感染しています。自分の体が元気な時はウイルスの活動をおさえていますが、体力がなくなった時やストレスを感じた時、再びウイルスが神経を伝って皮膚の表面に水疱としてあらわれてきます。

症状が強い人や範囲が広い人や高齢な人は帯状疱疹後神経痛を残すことが多いので、できるだけ早期の内服治療が必要です。かなり重度な人や顔面神経に出ている場合は大きな病院での入院加療が必要になります。帯状疱疹後の神経痛には、現在は内服薬があります。

虫刺され皮膚炎

痒疹(かゆいところが掻くことで広がる)

単なる虫刺されであれば、外用剤で治療できます。あなどって、掻き続けていると掻いたところから細菌感染を起こして蜂窩織炎になることもあります。

また、あなどって、掻き続けているとどんどん痒い所が広がり、そのうち掻いた覚えもないようなところまで痒くなる痒疹(文字通り、痒いです)という状態になることがあります。そうなると、治療に苦労しますので、虫刺されもなめないで受診するとよいでしょう。

薬疹

薬を飲み始めたら、全身にもしくは部分的に表れる発疹です。基本的には原因と思わる薬の中止です。重症な薬疹もあり、その場合は大きな病院での入院加療が必要になることもあります。治ってから、専門的な検査で何が原因か調べる場合も大きな病院の専門医を紹介します。

内科疾患と皮膚

「皮膚は内臓の鏡」といわれており、皮膚の症状が、全身の病気のサインや症状の1つであったりする場合があります。

たとえば、胃がんや肺がんにかかった方の皮膚が一部黒っぽくなったり、脂漏性角化腫といういぼが多発したりすることがあります。また、膠原病、リンパ腫、血管炎などの全身の病気の症状が皮膚にもでていることがあります。

これらの皮膚症状を的確に見抜き、対応していくことも重要な役目と考えております。